国内旅行業務取扱管理者資格講座 2016年度問題の解説【約款4】
<標準旅行業約款>
募集型企画旅行契約の部 「契約書面・確定書面」に関する出題です。
・契約書面とは「日程、サービス内容、代金その他の条件や責任に関する事項を記載した書面」を言います。
・確定書面とは「契約書面に確定できない事項がある場合、別途、確定した事柄を記載した書面」のことです。具体的なホテル名称や、運送サービスなど、契約時点で確定していないことを、確定次第旅行者にお知らせするものです。
この他にたくさんありますが、今回も過去問に従って解説を進めていきます。
問題文と解説、そして最後に回答を書いています。
それでは、早速見ていきましょう。
<問題4>
募集型企画旅行契約の部「契約書面」「確定書面」に関する次の記述から、正しいもののみをすべて選んでいるものはどれか。 a.旅行業者は、旅行開始日の前日から起算してさかのぼって5日目に当たる日に旅行者から契約の申込みがなされた場合は、旅行開始日の前日までの契約書面に定める日までに、確定書面を交付しなければならない。 b.旅行業者は、契約書面において、確定された旅行日程、運送若しくは宿泊機関の名称を記載できない場合には、当該契約書面において利用予定の宿泊機関及び表示上重要な運送機関の名称を限定して列挙する。 c.旅行業者が、確定書面を交付した場合には、旅行業者が手配し旅程を管理する義務を負う旅行サービスの範囲は、当該確定書面に記載するところに特定される。 ア.(a,b) イ.(a,c) ウ.(b,c) エ.(a,b,c) |
<解説>
・契約書面とは「日程、サービス内容、代金その他の条件や責任に関する事項を記載した書面」を言います。 ・確定書面とは「契約書面に確定できない事項がある場合、別途、確定した事柄を記載した書面」のことです。具体的なホテル名称や、運送サービスなど、契約時点で確定していないことを、確定次第旅行者にお知らせするものです。 ◎確定書面の交付期限 ・確定書面の交付期限は、契約書に記載しなければなりません。 ・契約の申込日が「旅行開始日の前日から起算して遡って7日目に当る日より前か後か」で分かれます。 ・7日目より前の場合は、「旅行開始日の前日までの契約書面に定める日まで」 ・7日目に当る日以降は「旅行開始日当日までの契約書面に定める日まで」となっています。 |
<問題の解説>
正しい答えをすべて選んでいるものはどれか、という問題です。
a.「起算してさかのぼって5日目に当たる日」→「7日目に当る日以降」の解釈となりますので、「当日になる可能性もある」といえます。従って、前日までに書面を交付しなくてもいい、となりますね。
b.「名称を記載できない場合には、~(中略)~名称を限定して列挙する。」→正しいです。(AまたはBまたはC)などと「限定して列挙」するとなっています。
c.「確定書面を交付した場合には、~(中略)~当該確定書面に記載するところに特定される。」→正しいです。確定書面においては、最終的な旅行業者の提供責任範囲は、確定したサービス内容に特定されます。Bというホテルの宿泊先を記載したら、Bのホテルへの宿泊を責任を持って提供するということですね。
今回はbとcが正しい答えでしたので、正解はウ.となります。